セキュリティパッチ・マネージメントサービス(SPMS)
※SPMSは情報技術開発株式会社の登録商標です。
パッチとは?
パッチとは、ソフトウェアやシステムの問題を修正するための更新プログラムです。バグやエラー、セキュリティ上の脆弱性を修正し、ソフトウェアの品質と安定性を向上させます。パッチは通常、ソフトウェアの開発者やベンダーによって提供され、既知の問題に対処するために定期的にリリースされます。具体的な例として、マイクロソフトが提供するWindowsオペレーティングシステムのアップデートプログラムであるWindows Updateがあります。Windows Updateを定期的に実行することで、最新のパッチを適用することができます。
このように、パッチの適用はソフトウェアやシステムを最新の状態に保つために非常に重要です。パッチの適用により、セキュリティの脅威から保護されることだけでなく、新機能の追加やパフォーマンスの向上も期待できます。
パッチ管理の重要性と課題
パッチ管理とは
パッチ管理は、組織やシステム管理者がソフトウェアやシステム内のパッチを計画的かつ効率的に管理するプロセスです。パッチ管理には、パッチの配信、適用、監視、レポートの生成などが含まれます。
パッチ管理の重要性
パッチ管理の重要性は以下の3点です。
セキュリティリスクを最小限に抑える
パッチ管理は、セキュリティ上の脆弱性を修正するために重要です。パッチを適用することで、既知の脆弱性を解消し、悪意のある攻撃者がそれを悪用するのを防ぐことができます。パッチを定期的に適用することで、システムやアプリケーションがセキュリティリスクにさらされる可能性が減ります。たった1台でもセキュリティパッチの適用を怠ると、そこからサイバー攻撃の被害を受ける危険性があります。
パッチ適用状態を正確に把握することができる
パッチ管理を実施することで、システム内のどのアプリケーションやデバイスが最新のパッチを適用しているかを把握することができます。これにより、セキュリティリスクのある未適用のパッチやバージョンを特定し、迅速に対策を講じることができます。パッチ適用状況を正確に把握することで、セキュリティの脅威に対するリスクを最小限に抑えることができます。
問題発生時に迅速な対応ができる
パッチ管理を行っていない場合、万が一セキュリティ上の問題が起きた場合、原因究明に時間がかかってしまいます。パッチ管理では、問題が起こるのを防ぐだけでなく、問題が起こった際にすぐに原因究明を行えることも重要です。
パッチ管理の課題
例えば、以下のような課題があります。
管理工数と調査工数が膨大
パッチ管理における課題として、管理工数と調査工数が膨大な点が挙げられます。社内で使用されているソフトウェアのバージョンやプラットフォームごとに異なるパッチを適用する必要があり、管理者はそれぞれ個別に調査を行わなければなりません。業務で使用されているソフトウェアの数が膨大であるため、一つ一つ洗い出すだけでも手間がかかります。
パッチ適用工数が膨大
管理者が手動でセキュリティパッチの適用を行う場合、その工数が大きくなります。また、手動で管理される場合、セキュリティパッチの適用漏れや抜けのリスクも常に存在します。
大容量パッチの適用時のネットワーク負荷が増大する
定期的に配信されるパッチではネットワーク負荷を気にする必要はありませんが、大容量パッチの適用では、パッチの容量が大きくなるため、各PCに配信する際にネットワーク負荷が増大し、業務に影響を及ぼす可能性があります。
パッチ管理の手順
以下で、パッチ管理の手順を紹介します。
脆弱性の確認
公開されているセキュリティ情報やベンダーの告知を定期的にチェックし、脆弱性の有無を確認します。また、セキュリティパッチの適用が必要なソフトウェアやシステムの一覧を作成し、パッチの適用が必要かどうかを確認する必要があります。しかし、手作業で膨大な数のパッチを確認するのは困難です。
最新パッチの入手
パッチの適用が必要と判断したら、最新のパッチを入手します。ベンダーは定期的にパッチをリリースし公開しています。製品の公式ウェブサイトなどにアクセスして、最新のパッチをダウンロードすることができます。最新のパッチ適用は、セキュリティやシステムの安定性を向上させるために重要ですが、注意深く実施する必要があります。パッチの影響範囲を最小限に抑えるため、事前にテスト環境でパッチの検証を行うことが重要です。
パッチの適用計画
適用が必要なパッチを優先順位付けし、適用計画を立てます。優先順位は脆弱性の深刻さや攻撃リスクなどを考慮して決定します。また、パッチの適用には、テスト環境やバックアップの準備も含める必要があります。
また、社内PCに向けて一斉にパッチ適用を行うとネットワーク負荷が増え、業務に影響を及ぼすかもしれません。ネットワーク負荷を抑えるためにグループ分けをして適用を行うなど適用方法についても考慮する必要があります。
パッチのテストと検証
パッチの影響範囲を最小限に抑えるために、事前にテスト環境でパッチの動作や互換性を検証します。特に重要なシステムやアプリケーションには、パッチを適用する前に十分な検証を行うことが重要です。
パッチの適用
適用計画に基づき、セキュリティパッチを必要なPCに適用します。この過程では、適用前に事前にバックアップを取ることが推奨されます。また、適用の際にはパフォーマンスへの影響や互換性の問題にも注意が必要です。手作業で適用する場合は抜け・漏れが生じる可能性があるため慎重に行う必要があります。万が一、パッチ適用に漏れが生じた場合そこからサイバー攻撃の被害を受ける可能性があります。
パッチの管理と監視
パッチの適用状況を管理し、適用が正常に行われたかどうかを監視します。管理ツールやシステムログを活用して、各コンピューターのパッチ適用状況を把握し、適用漏れやエラーの発生を早期に検知します。
定期的なパッチ管理
パッチ管理は一度きりで終わるものではありません。定期的にセキュリティ情報を収集し、新たな脆弱性に対応するためにパッチの適用を継続的に行う必要があります。また、新たな脆弱性やパッチの情報を社内で共有し、関係者に適切な情報を提供することも大切です。
パッチ管理を適切に行うことで、セキュリティホールのリスクを軽減し、安全なシステム運用を実現することができます。
パッチ管理のツール
パッチ管理ツールを利用することで、効率的なパッチ管理が可能です。ツールは自動配信やスケジューリング、パフォーマンス監視などの機能を提供し、手動作業を最小限に抑えます。漏れがあるとセキュリティに影響する可能性がありますが、ツールの導入により負荷も軽減されます。さらに、ヒューマンエラーも減り、適用状況のモニタリングも容易になります。パッチ管理ツール導入により、パッチ適用の効率化と信頼性向上を実現しましょう。
MCoreによるパッチ管理で解決できること
パッチ適用の運用コストを低減するMicrosoft社やAdobe社のセキュリティパッチの適用要否を判定し、必要なパッチを自動/手動で適用することができます。さらに各PCのパッチの適用状況を集中管理し、パッチ管理における業務の負担を大幅に軽減します。
セキュリティパッチ・マネージメントサービス
セキュリティ診断テンプレートの提供
セキュリティパッチの適用要否をPCで自動判定するためのセキュリティ診断テンプレートを毎月提供します。適用が不可欠となる緊急性の高いパッチのみを厳選して配信するため、適用の実施/未実施の判断に困りません。
WSUSの構築不要でパッチ配信・適用可能
MCore単独で配信、適用することができるため、WSUS(Windows Server Update Services)の構築は不要で、さらにActive Directoryに参加していないPCに対してももれなくパッチを適用することができます。
大容量のパッチも負荷を抑えて配信・適用
エンドポイント配信(P2P配信)とネットワークの回線速度や使用状況に合わせて自動調整する優れた帯域制限により、サイズが大きいパッチも業務ネットワークへの負荷を抑えて配信、適用することが可能です。
解説レポートや質問回答で疑問・不安を解決
セキュリティパッチを分かりやすく解説するレポートを提供します。また、セキュリティパッチや診断テンプレートに関する質問をインシデントフリーでお問い合わせいただけます。
外国語OSのPCもまとめて対応可能
SPMSグローバル版(※)を正式サポートしています。
外国語OSのPCにも、日本語OSのPCと同様に、1サーバでセキュリティパッチを配信・適用できます。
・英語(en-us)
・中国語(中国:繁体字:zh-cn)
・中国語(台湾:簡体字:zh-tw)
※SPMSは、情報技術開発株式会社の登録商標です。