問診票のペーパーレス化のメリットは?
紙の問題点やアプリ化できるツールを紹介

問診票は、病院・クリニックといった医療機関にて、来院した患者のおおまかな状況を確認するための大切な書類です。原則として、初めて来院してきた患者に記入してもらう情報です。

紙の問診票だと運用・管理にさまざまなコストや労力がかかります。
そのため現在では問診票をペーパーレス化することで、受付業務の効率化やコスト削減に取り組む医療機関も増えてきました。

本記事では、紙の問診票の問題点や問診票のアプリ化によるペーパーレスについて解説します。

病院やクリニックで記入する問診票とは?

問診票とは、患者が病院に対して、自分の状態やこれまでの病歴などを伝えるための最初の手段となる書類です。
内科・外科といった病院・クリニックの担当分野によっても異なるものの、主に以下の項目を設定して患者の状態を把握します。

  • 来院した目的(主たる訴え)
  • 症状はいつから出ているか
  • 症状が出たきっかけは何か
  • 他院の通院歴、既往歴、病歴、薬歴、妊娠の有無など受診に関係する情報
  • タバコ、アルコールの摂取量・頻度など

病院側は問診票の内容を確認することで、患者がスムーズに受診できるよう準備を進めやすくなります。
近年では紙の問診票だけでなく、アプリなどを活用してWeb上で問診票を作成するケースも増えてきました。

問診票のフォーマットで大切なこと

問診票のフォーマットを作成するうえで大切なのは、「患者がもっとも困っていることを聞き出すこと」「おおまかに全体像を把握できること」が挙げられます。
そのため問診票は、詳細情報を求める記入欄や余計な項目を極力削減し、端的に患者の情報が伝わるように作る必要があります。多くの医療機関では、簡単なアンケート形式としているケースが多いです。

電子カルテシステムの普及率

厚生労働省の「電子カルテシステム等の普及状況の推移」によると、令和2年での電子カルテシステムの普及率は、一般病院で57.2%、一般診療所で49.9%と、おおよそ半数が導入していると結果が出ています。

一般病院14.2%、一般診療所14.7%だった平成20年と比較すると、医療機関で電子を活用するところは4~5倍まで増加しているとも言えます。一方、半数の医療機関ではまだペーパーレス化が進んでいないのも現状です。

上記のデータはカルテ関係のデータであり、問診票はまだ紙のままであるという医療機関は非常に多いです。医療現場のペーパーレスは進んでいる反面、まだまだ普及しきるには時間がかかると言えるでしょう。

問診票を紙のまま運用・管理するときの問題点

問診票を紙のまま運用・管理する場合、コスト面や業務効率面でいくつか問題点が存在します。

紙からデータ化する手間が大きい

患者の情報を電子データ化して管理したいとき、紙のままだとスキャンや手入力による情報打ち込みなどの作業を行わなければなりません。
外来クラークなど人員に余裕がある場合は、スタッフがカルテへ転記した上で医師へ共有、人員に余裕がない場合は、医師自身によるカルテへの転記もあり得ます。
これらによりスキャナーの導入・維持管理にかかる費用や、電子カルテなどへの転記作業に関する人件費が発生します。

紙代や管理に関するコストが発生する

紙の問診票で運用をする場合、問診票の作成に必要な紙・インク代や、紙の問診票を保管するスペースの確保など、さまざまなコストが発生します。また、問診票のファイリングなどに必要な労力も問題となるでしょう。
医療機関の規模が大きいほど、それらにかかるコストや労力も増大してしまいます。
なお、問診票を含む医療手続きに関わる書類は保管義務もあります。

  • 患者の診療録:完結の日から5年間
  • 療養の給付の担当に関する帳簿・書類その他の記録:完結の日から3年間

問診票の受付時間がかかってしまう

紙の問診票による受付だと、紙の配布・回収にかかる時間や、混雑時の受付にかかる労力などが問題となります。
さらに、転記の時間が患者の待ち時間の発生にもつながります。紙の問診票では、患者に来院前や受付前の事前記入をお願いするのも難しいでしょう。

問診票のペーパーレス化(Web問診票)のメリットと導入の課題

紙の問診票の運用・管理から脱却する目的で、問診票のペーパーレス化(Web問診票)を検討する医療機関も増えています。
問診票のペーパーレス化にはさまざまなメリットがある反面、導入に関する課題もいくつか存在します。

問診票をペーパーレス化するメリット

問診票をペーパーレス化して電子化するメリットは、主に次のとおりです。

  • 紙の用紙にかかるコスト、保管コスト、データ化・ファイリングにかかるコストを削減できる
  • 紙の問診票のデータ化に伴う手入力やスキャンなどを行う手間が省ける
  • QRコードなどを活用したオンラインでの問診票記入ができるようになる
  • 事前記入によって、患者の待合室の滞在時間を短縮できる

問診票のペーパーレス化(Web問診票)導入の課題

問診票のペーパーレス化(Web問診票)の導入には多くのメリットがある反面、導入に関する以下の問題が発生します。

  • ペーパーレス化のための環境や設備を導入する必要がある
  • 高齢者やデジタルに慣れていない患者にも周知し、記入の仕方をサポートする必要がある
  • 費用対効果が見込めず、イニシャルコストやランニングコストで赤字になる可能性がある
  • ペーパーレス化に最適なツール・システムが見つからない可能性がある

もしも問診票のペーパーレス化についてお悩みであれば、住友電工情報システムの「楽々Webデータベース」をご活用ください。
楽々Webデータベースは、各種データをアプリ化することで、他の端末やデータベースと簡単に連携できるノーコードツールです。
電子化した問診票の情報をスタッフ・医師・患者・電子カルテ間でスムーズにやり取りができ、確実な業務効率化やコスト削減を達成できます。

また、本製品はログイン不要でデータ登録できるので、スタッフが簡単にデータ入力を進められます。
病院・クリニックといった医療機関だけでなく、美容院・サロンなどの事前質問を行う業界でも、楽々Webデータベースの活用が可能です。

楽々Webデータベースで問診票をアプリ化

楽々Webデータベースを使って、問診票をWebアプリ化してみましょう。

問診票エクセル

よくある課題

用紙を渡して記入してもらう問診票
  • 病院スタッフが紙の問診票を転記する手間が大きい
  • 患者の待ち時間の発生や医師の医療業務以外の業務が増える
  • 問診票の保管コストがかかる

楽々Webデータベースでできること

楽々Webデータベースを使って、問診票の管理をする
  • 病院スタッフや医師の業務負担の軽減
  • 患者の待ち時間の軽減
  • ペーパレス化し保管コストを削減

問診票用アプリを作成する

アンケートとして使用するアプリを作成します。

01.Excelを準備する

使用していたExcelがある場合、Excelを取り込んでアプリを作成可能です。
アプリにする内容を1シート内に収めることで、シート内にある情報を使ってアプリを作成します。

問診票のExcel

02.エクセルファイルを取り込む

エクセルから作成を選択
単票を選択

エクセルファイルが取り込まれました。

03.項目を指定する

項目名のセルとデータ部のセルを同時に選択し、右下の青の+をクリックすることで取り込み項目選択に項目名のデータ部のペアとして指定されます。

プラスボタンをクリック

04.入力型を変更する

「性別」項目をラジオボタンから選択できるようにする等、項目の型の変更が必要なものは変更します。
変更ができたらアプリ名を入力しアプリを作成します。

入力型を変更

05.選択肢を設定する

選択肢を持つ項目型に変更した項目に選択肢を設定します。
選択肢が多い場合は改行することも可能です。

データを絞り込む設定する

06.アプリのアイコンを変更する

他のアプリと識別できるようにアプリのアイコンを設定します。

一般設定
アプリ画像を変更
変更後のアプリ

アイコンが設定されました。

07.ログイン不要のアプリに設定をする

楽々Webデータベースのアカウントがない患者さまでも回答できるようアプリにアンケート設定を設定します。

アンケート設定
アンケートを「有効」に

アンケートを「有効」とすることで、アンケート用URLにアクセスし楽々Webデータベースにログインせずデータを登録することができます。
また、登録完了メッセージではデータ登録後に表示するメッセージを変更できます。

以上で、アプリの設定は終了です。

問診票が作成できました

  • 病院スタッフや医師の業務負担を軽減できます。
  • 患者の待ち時間を軽減します。
  • 問診票の管理コストを削減できます。

問診票

来院された患者さまは職員からタブレット等を受け取り、問診票に回答します。
問診票の回答画面を開くだけで、誰でもすぐに回答が可能です。
タブレットだけでなくパソコンやスマートフォンからも回答できます。

回答画面

回答画面

問診票アプリ

診察券番号や患者さまの氏名で検索し、過去の問診票の内容を簡単に検索できます。
また、初診の人数や各月の患者数を確認することも可能です。

患者さまごとの過去の問診票データを確認

検索結果
検索結果

各月の来院数の分析等にも活用可能

各月の来院数をグラフ化したり、初診・再診の内訳を集計したりして分析などに活用することも可能です。

分析グラフ

また電子カルテ等の他システムでの活用のために、CSVやExcelで回答内容を出力することが可能です。

Excel出力

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