楽々Webデータベースでギフト商品注文書の管理をしてみよう
ギフトとは
ギフトというのは言うまでもなく贈り物のことですね。日本ではお中元やお歳暮や結婚式などさまざまな機会にギフトを贈る慣習があります。プレゼントもギフトと同じく贈り物のことでよく似た言葉ですが、ややニュアンスが異なります。プレゼントはギフトに比べてカジュアルで親しい間柄での贈りもの、ギフトはどちらかといえばフォーマルで儀礼的な贈り物という感じがあります。
語源をたどれば、giftはゲルマン語由来で、to give(与える)からきており、そこからgiven(与えられたもの)を表しています。giftには持つ者が持たざる者へ価値ある物を与えるというニュアンスが含まれています。したがって、目上から目下への贈り物、価値がある贈り物という意味合いで使われます。giftはその後、神から与えられるもの、すなわち天賦の才という意味も持つようになります。
一方、presentはフランス語由来で、その元をたどればラテン語のpraeesseで、皆の前に差し出すものという意味からきています。presentは目下から目上、あるいは同等の間での贈り物に使われ、贈り物そのものだけでなく差し出す、すなわち贈る行為も含んでいます。そのため、親しい人に愛情や気持ちを込めた贈り物はpresentなのです。
例えば、お金や商品券はギフトといいますがプレゼントとは言いません。また、お中元やお歳暮など儀礼的なものはギフトという場合が多いようです。ちなみに贈与税は英語でGift Taxです。逆に、誕生日やクリスマスや個人的な贈り物はプレゼントですね。プレゼントには贈るという行為や気持ちが含まれるニュアンスがありますが、ギフトは贈り物そのものの価値にフォーカスしているようです。
日本のギフト習慣
日本では結婚式、お中元やお歳暮といった冠婚葬祭に贈り物をする習慣があります。このような儀礼的な贈り物はプレゼントではなくギフトということが多いですが、欧米と違いこれらのギフトは目下から目上の人に贈られます。
お中元は、日本の風習と中国の道教の三元が結びついたものと言われています。三元とは道教の行事で、上元(旧暦1月15日)、中元(7月15日)、下元(旧暦10月15日)のことです。このうち、中元が日本の先祖を供養するためのお盆と結びついて、日頃お世話になった人に贈り物をするようになったと考えられています。また、お歳暮は年の暮れ、お正月に先祖の霊を迎えるお御霊祭りのお供え物を持って目上の人の家を訪ねることに由来しています。
これ以外にも、日本にはお正月のお年玉、暑中見舞い、出産祝い、七五三、入学祝い、卒業祝い、成人式、結婚式、就職祝い、などなどさまざまなライフイベントに合わせて贈り物を贈る文化があります。特にお年玉や結婚祝いなどさまざまなシーンで、ご祝儀として現金を贈ることも大きな特徴です。
変わるギフト形態
ギフトの形態は時代の変化とともに変化しています。
例えば、1980年代にはカタログギフトが始まりました。カタログギフトは送り主が品物を選ぶのでなく、受け取り手が好みの品物を選ぶように変えたという点で画期的でした。カタログギフトにより贈り手は相手の好みや事情を考えて贈り物を選ぶ苦労から解放され、受け取り手も必要な好みの品物を選ぶことができます。
さらに最近はソーシャルギフトも普及し始めています。ソーシャルギフトでは贈り手がソーシャルギフトサービスを利用してギフトを購入し、贈る相手にメールやSNSで購入した旨のメッセージを送信します。受取り手は実店舗に行きスマホなどでそれを見せたり、あるいは、Webなどから送り先の住所を入力したりすることで、ギフトを受け取ることができるというしくみです。ソーシャルギフトは、相手の住所がわからなくても送ることができたり、ギフトを共同購入して個別決済できたりするなどこれまでに比べて手間をかけずにギフトを贈ることができます。O2O(Online To Offline)を活用したギフトの新しい形態として注目されています。
エクセル(Excel)を使ってギフト注文書を作成しよう
ギフト注文書とは商品を販売する店舗がギフトの注文を受け付けるための注文書です。Webで直接注文を受け付けるサイトが主流となりつつある一方、手書きとファックスによる注文書もなくなりません。日本ではファックスがまだまだ活躍しています。その理由の1つは手書きとファックスの方が注文しやすい人々が多く存在することです。また、小さな店舗などでは昔からの方法であるファックスで注文を受ける方がやりやすいということもあるでしょう。ただ、手書きでギフト注文書に記入するのが面倒と感じる人も多いので、印刷用のPDFのギフト注文書と、入力できるエクセル(Excel)のギフト注文書2種類を準備しているところもあるようです。
さて、ギフト注文書はお客が注文しやすいように店舗によってさまざまな工夫がされています。項目としておよそ下記のような内容です。
ギフト注文書
大項目 | 各項目 |
---|---|
お申込者(依頼者) | お名前(ふりがな)、電話番号、ファックス番号、住所 |
送り主 | 送り主のお名前(ふりがな) |
その他 | 通信欄、支払い方法等 |
お届け先の数だけ繰り返し | |
お届け先 | お名前(ふりがな)、電話番号、住所 |
商品 | 商品番号、商品名、単価、数量、金額 |
のし | 要・不要、種類(お中元、お歳暮、お見舞い…等)、記名 |
希望納品日 | 配達希望日 |
入力しやすいように説明書きを加え、デザインにも工夫をこらして丁寧に作成しましょう。エクセル(Excel)で作成したあとは、印刷時にA4用紙に確実に収まるか、文字が切れていないかなどのチェックも忘れずに。
Excelのギフト商品注文書
楽々Webデータベースを使って、このギフト商品注文書をWebアプリ化してみよう。
よくある課題
- エクセルから管理台帳への転記作業が大変
- エクセルごとに個別で対応するのが大変
- 商品ごとの集計が大変
楽々Webデータベースでできること
- 転記の手間が省ける
- 注文の検索ができ、web上で内容の確認も可能
- 簡単に集計できるので、出荷などまとめて処理できる
注文書アプリを作成する
注文書のデータが登録できるアプリを作成します。作り方はこちらを参照してください。作成すると、次のようなことができます。
01.注文書をまとめてアップロードする
別々の注文書データをまとめてアップロードできるので、転記作業がなくなります。
02.注文書のデータを一覧で確認する
「検索」タブからデータを検索すると、いつでも最新のデータを一覧で確認できます。全てのデータの中から、くし刺しで検索できるので、一つひとつファイルを開いて確認する手間を省けます。
ご依頼主名項目に「長井」と入力し検索した場合
注文書アプリ単体でも十分に活用できるけど、商品の売り上げ数を日別で確認できたら便利だな…
まず、コレクトアプリで「ギフト商品注文書」のお届け先入力部分を一覧形式で閲覧できるようにします。このデータをクロス集計することで、日別の売上データを確認できます。
コレクトアプリを作成する
単票データである「ギフト商品注文書」のお届け先入力部分を一覧形式で閲覧できるようにします。
01.コレクトアプリの作成画面を開く
ベースアプリには「ギフト商品注文書」を選びます。
02.アプリ名、表示非表示を設定する
コレクトアプリ上で表示する必要のないデータは非表示にします。
03.集計するアプリを指定する
ここでは、ベースアプリと同じアプリを選ぶことができます。
「ギフト注文書申込書」アプリを選ぶことにより、一つのアプリ内で集計が可能です。
04.同じ列に表示する項目を指定する
参照ボタンから、それぞれの項目を指定していきます。最後に「作成」をクリックすると、アプリが作成されます。
コレクトアプリが作成できました。一つの単票のお届け先が一覧化されています。このデータを使って、クロス集計できるように設定します。
コレクトアプリにクロス集計の設定をする
商品注文数を受付日・配達予定日ごとに確認できるように、クロス集計の設定をします。
01.クロス集計の設定画面を開く
設定画面にて「クロス集計設定」をクリックした後、「一件追加」をクリックします。
02.アプリ名、集計する項目を設定する
集計する項目をドラッグ&ドロップで配置します。集計結果を閲覧できるように「有効」にチェックを入れ、名称も入力します。
配置した項目をクリックすると、プロパティ画面が開きます。「個数」項目の集計方法を「合計」へ変更します。同様に「金額」項目も「合計」へと変更しましょう。設定ができたら「更新」をクリックします。
03.合計の設定をする
「合計列」をクリックし、個数と金額の合計が表示されるように設定します。
ギフト注文書アプリが完成しました
- 「ギフト商品注文書」アプリで、注文データを一覧で確認できます。
- クロス集計アプリで、商品の売り上げ数を日別で確認できます。
「ギフト商品注文書」アプリ
一覧画面から、「照会に遷移」をクリックすると注文書の詳細も閲覧できます。
クロス集計