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マスター参照

マスター参照 とは、アプリに登録されたデータをマスターデータとして使用する機能です。

類似の機能に ポップアップ(アプリ) があります。ポップアップ(アプリ) もアプリに登録されたデータをマスターデータとして使用できます。ポップアップ(アプリ)では、マスターデータを選択した際にデータをコピーします。そのため、選択した後にマスターデータを変更しても、変更は反映されません。コピーされた時点のままです。変更を反映するには、マスターデータを再選択する必要があります。

それに対して、マスター参照 はマスターデータをコピーするのではなく、マスターデータの紐づけを保持します。そのため、選択した後にマスターデータを変更すると、マスターデータの変更が自動的に反映されます。

マスターデータの変更にあわせてデータを自動的に変更したい場合は マスター参照、変更したくない場合は ポップアップ(アプリ) と使い分けます。

マスター参照

用語の説明

参照先アプリ

マスターデータが登録されているアプリです。
マスター参照 でアプリを選択します。

参照先アプリ として選択できるのは、以下の条件を満たすアプリです。

  • *1コレクト、ジョイン、リンクアプリは選択できません。
  • *2使用できないアプリは選択できません。
  • *3データを一意に識別する項目 が設定されていないアプリは選択できません。
    データを一意に識別する項目 には複数の項目を指定できますが、複数の項目を指定したアプリは選択できません。
参照元アプリ

マスターデータを使うアプリです。
フォームに参照項目を配置し、マスターデータを表示します。

マスター参照項目

マスターデータを表示する項目を マスター参照項目 と言います。
また、後述の 参照項目キー と 参照項目 を総称する意味で マスター参照項目 と称することもあります。
参照先アプリの項目の中から、参照元アプリに表示する項目を選択します。複数の項目の場合もあります。

たとえば、参照先アプリ 取引先 には、取引先コード・取引先名・住所 などの項目があります。参照元アプリには 、参照項目として取引先コードのみ表示することもできますし、取引先コードと取引先名を表示することもできます。

マスター参照項目は入力できません。ポップアップウィンドウでマスターデータを選択します。

マスター参照項目の項目の種類は参照先アプリと同じです。項目の種類を変更できません。たとえば、参照先アプリの数値項目を参照元アプリでは文字列(1行)項目に変えることはできません。

マスター参照項目はプロパティを設定できます。ただし、一部のプロパティ設定項目は設定できません。

参照項目キー

マスター参照項目のうち、マスターデータを一意に識別する項目(主キー、primary key)を 参照項目キー と言います。

参照項目キー 項目には参照ボタンが表示されます。参照ボタンをクリックすると、マスターデータを選択するポップアップウィンドウが開きます。

参照項目キー は、必ず参照元アプリに表示する必要があります。参照項目キー を配置しない、非表示項目にすることはできません。

参照項目

マスター参照項目のうち、参照項目キー 以外の項目を 参照項目 と言います。

動作例

参照項目の動作例をご説明します。
例では、取引先 アプリに登録されたデータをマスターデータとします。取引先 アプリが 参照先アプリ です。
参照元アプリ には 取引先コード・取引名 を表示します。取引先コードが 参照項目キー、取引先名 が参照項目です。

入力

参照元アプリで登録画面や更新画面を表示した際には、参照項目にマスターデータを選択します。入力はできません。
取引先コードが 参照項目キー です。右側に参照ボタンが表示されます。
取引先名が 参照項目 です。

参照元アプリ入力例

参照ボタンをクリックすると、ポップアップウィンドウが表示されます。
取引先 アプリのデータを選択します。
参照元アプリでは、マスター設定にて参照項目に取引先コード・取引先名を指定しています。参照元アプリには取引先コード・取引先名が表示されます。住所などは表示されません。

マスターデータ選択ポップアップウインドウ

表示

参照元アプリの画面を表示した時点のマスターデータを表示します。

参照元アプリ表示例

設定方法

  1. 参照先アプリ を指定します。

    参照元アプリの フォーム編集 画面を表示します。フォーム編集の右側の参照項目 選択し、マスター参照 をクリックします。

    マスター参照
  2. 参照先アプリを選択します。

    マスター参照 をクリックすると、アプリを選択するポップアップウィンドウアプリが表示されます。
    参照先アプリ にするアプリ(マスターデータが登録されているアプリ)を選択します。

    参照先アプリを選択します
  3. 参照先アプリに参照項目を配置します。

    参照先アプリ の項目のうち、参照元アプリ の画面に表示する項目を配置します。参照項目 は任意ですが、参照項目キー を必ず配置してください。

    参照項目を配置します
  4. 参照項目の見た目を変えたい場合はプロパティを変更します。

    参照元アプリで、文字の大きさや色など参照項目の見た目を設定できます。

    • プロパティは変更できます。ただし、変更できない設定もあります。
    • 項目の種類は変更できません。たとえば、数値を文字列や日付に変更することはできません。

プロパティ

フォーム編集 画面では項目と同様に、参照項目もプロパティを設定できます。
ただし、項目では設定できるが、参照項目では設定できないプロパティ設定項目があります。参照項目で設定できないプロパティ設定項目は、参照先アプリのプロパティ設定にしたがいます。

なお、プロパティ設定項目は項目の種類によって異なります。

参照項目キー

参照元アプリでは、以下のプロパティ設定項目を設定できません。

  • ポップアップ設定
  • 計算式
  • 文字列結合
  • 選択項目
  • 自動採番値の接頭辞
  • 自動採番値の接尾辞
  • 自動採番値の表示桁数
  • 次に採番する番号

参照項目

参照元アプリでは、以下のプロパティ設定項目を設定できません。

  • ポップアップ設定
  • 計算式
  • 文字列結合
  • 選択項目
  • 範囲(数値)
  • 必須
  • 過去日チェック
  • 初期値
  • データの重複
  • データの保護
  • 初期値に所属グループを表示
  • 初期値にログインユーザーを表示
  • 自動採番値の接頭辞
  • 自動採番値の接尾辞
  • 自動採番値の表示桁数
  • 次に採番する番号

注意点

アプリのデータをマスターデータに使用し他のアプリから参照すると、以下の制約を受けます。

  1. マスターデータは削除データの引き落とし(物理削除)ができません。

    マスター参照されているデータ(参照元アプリ でマスターデータとして使用しているデータ)は、参照先アプリ から削除データの引き落とし(物理削除)ができません。
    参照先アプリ の削除データ - 物理削除でデータを削除しようとすると、エラーメッセージ「別のアプリからマスター参照されているため、削除できません。」が表示されます。
    削除するには、参照元アプリで選択を解除(他のデータを選択する、もしくは参照項目キーを空欄にする)した後に、参照先アプリ でデータを削除します。

  2. 参照元アプリ で参照項目で指定した項目は 参照先アプリ から削除できません。

    削除するには、参照元アプリで選択項目の設定を解除した後に、参照先アプリ で項目を削除します。

  3. 参照先アプリ で閲覧できないデータが 参照元アプリ で閲覧できます。

    サブアプリ では データ絞り込み設定 にて、ユーザーが閲覧できるデータを制限できます。しかし、参照元アプリ でマスターデータを選択する際には、閲覧が制限されている 参照先アプリ のデータを閲覧でき、選択できます。

    たとえば、以下のアプリがあるとします。

    • 参照先アプリ : 会社 アプリ
    • 参照元アプリ : 見積書 アプリ

    参照先アプリ 会社 にデータX・Y・Zが登録されています。
    ただし、ユーザーAさんはデータX・Yは閲覧でき、データZは閲覧できないよう データ絞り込み設定 がされています。
    しかし、参照元アプリ 見積書 では、ユーザーAさんがポップアップウィンドウでマスターデータを選択する際にデータX・Y・Zが閲覧でき、選択できます。
    ユーザーAさんがデータZを選択し、参照元アプリ 見積書 でデータを登録します。登録後も、見積書 アプリではデータZを含むデータを閲覧できます。

  4. ワークフロー開始後や発行後であっても、参照項目は最新のマスターデータを表示します。

    承認、決裁時のデータを保持したい場合は、ポップアップ(アプリ)を使用してください。