株式会社SCREEN SPE テック

株式会社SCREEN SPE テック

「奉行シリーズ」と連携し月110時間の業務を削減

株式会社SCREEN SPE テック

DX推進のため総務部門が中心となり楽々WorkflowIIを導入
「奉行シリーズ」と連携し、月110時間の業務を削減

半導体製造装置メーカー、株式会社SCREENセミコンダクターソリューションズのグループ会社である株式会社SCREEN SPE テック(以下、SCREEN SPE テック)は、承認申請業務の効率化を目指し、総務部門が中心となって楽々WorkflowIIを導入。同社で運用されている10種類以上の「奉行シリーズ」製品との連携などを通じて、利便性の高いワークフローシステムを構築し、承認申請業務にかかる時間を月間で110時間削減するなどの効果を得ている。

文書管理システムのリプレイスをきっかけに申請書を探す時間が増大

半導体製造装置の開発・製造・販売事業を展開し、半導体の製造プロセスで用いられる洗浄装置の分野においては世界トップシェアを誇る、株式会社SCREENセミコンダクターソリューションズ。そのグループ内で200mm以下の電子デバイスの製造を担っているのがSCREEN SPE テックだ。

2020年9月、同社は楽々WorkflowIIを導入し、従来、文書管理システムとEメールで行っていた承認申請業務を、すべてワークフローシステムに移行させた。管理統轄部総務部総務課の小野悦夫氏は、この導入の背景に「文書管理システムの使いにくさ」があったと話す。

「以前、当社では、承認申請業務に文書管理システムを用いていました。具体的には、文書管理システムにWordやExcelの各種申請書を格納し、そのなかから社員が必要な申請書をダウンロードして、記載したものを承認者にメールで送るといったフローです。このフローでは、どの時点まで申請が進んでいるかがわからないことやメール作成といった負荷があることから、以前より改善の必要があるものの、急務で行うものではないという認識で運用してきましたが、文書管理システムをリプレイスしたことで、状況が一変します。

新たに導入した文書管理システムは全申請書を一覧で表示することができず、一目で申請書を探すことができないため、社員が申請書を探す時間が急増し社員からの『あの申請書はどこに格納されていますか?』といった問い合わせが増え、社員の混乱は明らかな状況でした」(小野氏)。

同社は、以前から社内業務のデジタル化に取り組んでおり、総務・人事関連業務では会計・人事系ソフトウェアの「奉行シリーズ」を10製品以上使い分けるなど、システム導入には積極的だった。その一方で、ワークフローシステムの導入については保留が続いていたが、社長からも改善指示があり、方針を転換。DX推進を目的に、ワークフローシステムを導入することで承認申請業務を効率化することにした。

楽々WorkflowIIの標準機能で、「奉行シリーズ」との連携を実現

SCREEN SPE テックは、ワークフローシステムの導入にあたって、「奉行シリーズとのデータ連携が可能なこと」を要件に複数の製品をリサーチ。楽々WorkflowIIと他社ワークフローシステムの2製品を候補として比較検討を行った結果、導入製品として楽々WorkflowIIを選定した。

小野氏は、楽々WorkflowIIを選定した決め手として、「計算式による入力作業の効率化が可能」なことを挙げる。楽々WorkflowIIは申請書の入力フォームにExcelのように複数の条件の計算式を設定でき、自動計算やエラーチェックを行うことができる。承認申請業務の効率化を目指す同社にとって、計算式の設定は有効な機能だった。そのほか、保守性の高さや、条件分岐機能により複雑な承認ルートを設定できることも評価のポイントだったという。

楽々WorkflowIIの導入を決めたSCREEN SPE テックは、総務部を中心とした導入プロジェクトを開始する。IT推進部IT推進課の谷口智一氏は、プロジェクトの体制を説明する。

「小野がプロジェクトリーダーを務め、私は申請書作成や承認ルート設定を社員に教育するサポート役として参加しました。原則として、申請書の作成は各所管部門が行うことにしていたのですが、直接部門は手が回らない可能性もあるので、総務部の全員がサポートする形で申請書作成を進めました。また、申請書については、すべて作成してから一挙にリリースするのではなく、段階的にリリースしていく方式を採っています。文書管理システム内の約90本の申請書を、作成の難易度が低い順にA~Fの6ランクに分け、Aランクから2週間おきにリリースしていきました。簡単なものから着手することで、社員たちに申請書作成に慣れてもらうことが狙いでした」(谷口氏)。

計画的な導入プロジェクトにより、SCREEN SPE テックは、楽々WorkflowIIの申請書数を次々に増やしていく。導入開始から約4ヶ月後には、既存の90本を統廃合した、全60本の申請書をすべてリリースするに至る。

また、導入プロジェクトでは、「奉行シリーズ」とのデータ連携にも力が注がれた。「奉行シリーズ」に登録されているマスタデータを連携できれば、楽々WorkflowIIの運用や保守の大幅な効率化が可能となる。そこで「奉行シリーズ」の自動データ出力機能を活用して、マスタデータが楽々WorkflowIIに自動連携されるようにし、申請書入力後、「奉行シリーズ」に、楽々WorkflowIIで実施した申請・承認されたデータが連携される仕組みを構築。これにより、両システムで、人事マスタを始めとした20種類以上のマスタデータが自動連携されている。

楽々WorkflowIIと奉行シリーズの連携イメージ
  • 楽々WorkflowIIと「奉行シリーズ」のデータ連携には、標準機能のデータCSV出力機能が活用された。

承認申請業務1件あたり45分の業務削減
費用対効果は約290万円の見込み

現在、SCREEN SPE テックでは、全部門・全社員で楽々WorkflowIIが活用されている。月間の平均申請数は150件。シンプルで直感的に操作できるUIは社内からも好評で、以前のように、申請書を探してフォルダの階層を行き来する必要はなくなった。さらに、楽々WorkflowIIによって、申請の進捗状況が可視化されたことや申請書の承認漏れもなくなったことで、決裁のスピードは加速し、ほとんどの申請が1日以内に決裁を受けられるようになったという。

SCREEN SPE テックの楽々WorkflowIIのUI
  • SCREEN SPE テックの楽々WorkflowIIのUI。
    各申請書が一覧表示されるため、「申請書を探す時間」が大幅に削減された。

申請書を探す時間の削減や決裁スピードの向上により、同社内では、承認申請業務の大幅な効率化が実現している。業務効率化の効果について、小野氏は語る。

「楽々WorkflowIIの導入により、承認申請業務にかかる時間は1件につき約45分削減されました。これは月間に換算すると、約110時間に相当します。これまで、これほどの時間を無駄な作業に費やしていたと知り、驚愕しました。また、先日、こうした削減時間を時給換算し、諸々の導入経費を差し引いて、費用対効果を算出しました。その結果、向こう5年間で約290万円が削減される見込みであることが分かりました」(小野氏)。

また、楽々WorkflowIIは、申請書への記入ミスを防ぐ効果も生んでいる。以前、SCREEN SPE テックでは、WordやExcelの申請書に申請内容を記入していたため、項目が複雑な申請書には記入ミスをする社員が多かった。しかし、楽々WorkflowIIの場合、入力フォームに計算式を設定して自動計算やエラーチェックを行ったり、選択肢ごとに入力項目を条件分岐させたりできるため、記入ミスを低減できる。これにより、申請の差し戻しも減少しており、より適正な承認申請業務が実現した。

承認申請業務以外の業務改善にも活用を検討

今後、SCREEN SPE テックは、楽々WorkflowIIを承認申請業務以外の業務改善にも活用していく予定だ。その一つが、文書の作成記録の自動化だ。現在、申請書に添付されるWordやExcelの文書に作成記録を残すためには、文書のファイルに直接、手打ちで作成者や作成日時を入力しなければならない。そこで、同社は、文書が格納されている文書管理システムに楽々WorkflowIIのデータを連携することで、自動的に作成記録が登録される仕組みを検討している。(谷口氏)

最後に、楽々WorkflowIIの活用のポイントを小野氏に伺った。小野氏は、同社の計画的な導入プロジェクトが功を奏したことを踏まえて、楽々WorkflowIIを検討している企業に向けて「まずは導入してみることが大切です」と、以下のようなメッセージを送った。

「当社は、ITが専門ではない総務部を中心に、一部の自動化を除き約4ヶ月で導入プロジェクトを終えることができました。こうした導入が実現したのも、段階的なリリースを通じて、申請書の作成に慣れていったからだと思います。楽々WorkflowIIは、操作性に優れているので、プログラミングなどの知識がなくても、申請書の作成や承認ルートの設定が可能です。そのため、活用にあたっては、まずは導入してみて、いろいろと操作をしながら使い方を学んでいくことをお勧めします」(小野氏)。

DXを実現するためには、社内の様々な領域の業務やプロセスのデジタル化が必要だ。そのため、情報システム部門だけで取り組みを進めるのは極めて困難といえるだろう。特に、人的にも経営資源的にも制約の大きい中小規模の企業であればなおのこと、非IT部門によるシステムの導入や運用が求められる。SCREEN SPE テックによる楽々WorkflowIIの導入は、DXを目指す中小規模の企業に有効な示唆を与えている。

※「奉行シリーズ」は株式会社オービックビジネスコンサルタントが販売する中小企業向け業務パッケージです。

株式会社 SCREEN SPE テックのホームページ

※本事例中に記載の社名や肩書き、数値、固有名詞等は取材時点の情報です。

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