シオノギ総合サービス株式会社
集中購買をわずか7か月で実現
目次
導入決定後、7か月で稼働
シオノギグループでのグループ調達を実現
社内カタログのメンテナンス作業軽減、調達費用の削減
- 購買システムのサポート切れ
- 画面操作性、レスポンスの悪化
- ユーザライセンスよる利用者制限
利用ユーザ数に制限がなく、豊富な標準機能を持った
「楽々ProcurementII」を導入
- 画面操作性、レスポンス向上
- 利用ユーザ数の拡大
- 調達業務の効率化
シオノギ総合サービス株式会社は、1992年に設立され、シオノギの基本方針である『常に人々の健康を守るために必要な最も良い薬を提供する』ためにシオノギグループの企業活動に不可欠な、総務、人事、経理、財務、調達、情報システム等の管理業務、さらには研究開発、営業、信頼性保証部門の各種サポート業務をシェアードサービスセンターとして受託している。
購買システムに楽々ProcurementIIを導入
同社の親会社である塩野義製薬株式会社(以下、塩野義製薬)が2003年に導入した海外製パッケージでは、(1) 操作性、レスポンスの悪さ、(2) ユーザライセンスによる利用者数の制限、(3) 頻繁なシステムダウン、(4) サポート体制の悪さ、といった問題点をかかえており、ユーザ満足度の観点からもシステム再構築の必要があった。
年 月 | 業務の変化 | 楽々ProcurementII |
---|---|---|
2008年4月 | 導入検討開始 | |
11月 | 購買システムサポート切れ | 運用開始 |
2010年4月 | シオノギ総合サービスへ間接材調達完全移行 | グループ調達検討開始 |
2011年4月 | グループ会社と業務委託契約締結 | グループ調達開始 |
2012年4月 | 塩野義製薬 予算管理システム導入検討 経費削減のためWebカタログ活用検討 |
予算管理システム連携検討開始 モノタロウ導入検討開始 |
10月 | モノタロウ運用開始 | |
2013年4月 | 塩野義製薬 予算管理システム運用開始 経費削減のため社内カタログ運用見直し |
予算管理システム連携開始 ローカルカタログ導入検討開始 |
9月 | 塩野義製薬 試薬管理システム再構築検討 | 試薬管理システム連携検討開始 |
2014年1月 | ローカルカタログ運用開始 |
システム再構築にあたり、(1) 住友電工情報システム(株)の楽々Procurement IIの導入、(2) 現行パッケージの上位製品の導入、(3) ASPサービスの利用、(4) 独自システムの開発の4案を比較検討した。その結果、豊富な標準機能を持ち、純国産パッケージ製品で利用ユーザ数に制限がなく、保守サポートの充実した楽々Procurement IIを選定した。
システム再構築の狙い | |
---|---|
利用者の満足度向上 | 画面操作性、体感レスポンスの向上 入庫検収同時処理、消費税自動計算、按分、証憑貼付用紙 実績データCSV出力、経費実績への品目反映 利用者数の拡大(全社員) |
調達費用低減と 調達業務効率化 |
外部カタログ導入による値引率向上、メンテナンス負荷の解消 WEB連携によるFAX運用からの開放 見積依頼・発注の一括処理 システム維持費用低減、保守品質の向上 |
スケジュールは、導入決定した2008年4月に要件定義を開始し、7か月後の11月にシステムを切り替えるという非常に厳しいものだったが、 2008年11月、システムの空白期間を作ることなく予定通り新システムをスタートさせることができた。さらに上記の表の「システム再構築の狙い」もすべて実現し、利用者から取ったアンケートでは、「すごく使いやすくなった」、「速くなった」という声が寄せられた。
グループ調達の実現
同社は、2010年4月に、親会社の塩野義製薬より間接材購買業務全般を受託し、同時にシオノギグループでのグループ調達の検討を開始した。システム要件には次のようなことが求められた。
グループ調達のシステム要件 | |
---|---|
仕入先情報の管理 | グループ会社の仕入先情報(支払条件、支払口座等)を一本化すること 仕入先から見た調達元会社を区別できること |
見積依頼書・注文書 | グループ会社を調達元と表示し、シオノギ総合サービスを調達代行と表示すること |
社内カタログ・Webカタログ | グループ会社と共用できること |
支払仕訳 | 調達元会社の口座から支払えること 調達元会社の会計仕訳に合わせた仕訳データを作成できること |
購買管理パッケージをグループ会社全体で利用するには、共通に利用できる機能だけではなく、会社毎の独自の要件に対応できることが、スムーズな運用開始に向けての必須条件となる。楽々ProcurementIIは、もともとグループ企業での利用を想定したマルチカンパニー対応であったが、さらに、導入企業毎にカスタマイズできる柔軟性を発揮して全ての要件に対応し、2011年4月に国内グループ会社6社によるグループ調達を開始した。
社内カタログのメンテナンス改善
同社では生産で使用する機械の消耗品、実験機器の消耗品、及び実験器具などを、システムの社内カタログに登録し繰り返し発注していたが、システム稼働後6年も経つと、カタログの品数の増加とともに商品のモデルチェンジや生産中止、価格の見直しなど、購買部門の担当者のメンテナンス負荷が増大するという大きな問題が発生してきた。
その頃、楽々Procurement IIの新バージョンがリリースされ、仕入先によるカタログメンテナンス機能が追加された。そこで、本機能を利用して指定した商品カタログを仕入先自身にメンテナンスしてもらうべく検討を開始した。仕入先が商品とともに発注条件(価格・納期)をメンテナンスすることにより、購買部門でカタログをメンテナンスする必要がなくなる。また、同一の商品を取り扱う仕入先間で価格競争が起こり調達費低減効果も期待できる。これを実現するには仕入先の協力が不可欠であったため、事前に説明を行い参加可能な仕入先を募った。そして2014年1月より、シオノギグループの消耗品(事務用品、部品、実験器具)8,000点を対象に仕入先によるカタログメンテナンスの運用を開始した。
仕入先によるカタログメンテナンス機能は、リスクを伴うバージョンアップを行わず上位バージョンから本機能のみ取り込むことにより、短期間で立ち上げることができた。
社内カタログ概略フロー
最後に
「通常のパッケージ製品は、新バージョンへのバージョンアップがサポート継続の条件になるが、楽々ProcurementIIは、旧バージョンのまま、しっかりとしたサポートを継続してくれる。購買管理パッケージとして必要な機能というのが全部入っていて、安定して動作する。マニュアルを見なくても利用者が使いやすい」とシオノギ総合サービス 調達事業部 牧角様は語っている。これからもシオノギグループの発展に、楽々ProcurementIIは貢献を続けていくだろう。