三井化学株式会社

三井化学株式会社

複数の購買システムの一本化に成功

複数の購買システムが存在したために起こった課題を「楽々ProcurementII」を導入して解決。

導入前の課題
  • 購買業務の内部牽制に弱点がある
  • 購買業務が非効率
  • 購買実績を一元化できない
解決策

ワークフローと購買機能が充実した
「楽々ProcurementII」を導入

導入効果
  • 内部牽制の強化
  • 業務効率化
  • 購買情報の一元化とコストダウンの推進
  • 決裁の電子化によるペーパーレス

三井化学株式会社は、自動車、電子・情報材料、生活・環境・エネルギー、包装材料などの幅広い分野で、革新的な技術と素材を広く社会に提供している総合化学メーカーだ。

関連会社も含め従業員約13,000人、石化、機能樹脂、基礎化学品、ウレタン、機能化学品の5つの事業があり、国内製造拠点として6つの工場、販売拠点として本社と3支店を展開している。同社は基幹システムとしてSAPを導入し、購買に関しては、SAPの購買モジュールに加え、SAPの機能を補完する「資機材調達業務システム」(以下、MIPSS)や複数の「工場ローカル購買システム」を併用する形で運用してきた。しかし、MIPSSや工場ローカル購買システムでは内部牽制に弱点があること、複数の購買システムが存在するために購買実績の把握が困難といった問題があり、2008年に「楽々ProcurementII」を導入。課題であった内部牽制を強化し、購買実績を把握すると共に業務の効率化を進めることに成功した。

複数の購買システム、その問題点と新システムへの期待

同社は従来より、購買業務において、購入する資材により複数のシステムを使い分けていた。具体的には在庫管理対象品(原材料、梱材など)はSAPの購買モジュールで、在庫管理非対象品(設備・工事・事務用品など)はMIPSSや工場ローカル購買システム、EXCEL簡易購買ツール等で調達していた。
しかし、日本版SOX法が施行され、今まで以上に社内管理が求められることになり、現行業務の見直しを行った結果、改善すべき点がいくつか見つかった。

導入前

購買システムが複数あり、問題が多かった。

導入前

例えば、SAPの発注入力効率化を目的とした一括入力のための「EXCEL簡易購買ツール」では、内部牽制に弱点があることが判明した。また、工場によっては「工場ローカル購買システム」を利用しているケースがあり、結果、モノを購入するという背景において複数システムを利用していることから、「在庫管理非対象品(非SAP購入品)の購入が三井化学全社でどれくらいあるのか?」という購買実績を購買部門で集約することが困難であった。

現行システムにおける課題を解決するため、社内に分散されていたシステムを集約させ、業務の効率化を目指すシステムを検討することとなった。

新システム導入のねらいとしては、以下の4点を掲げた。

(1) コンプライアンス遵守

  • 依頼元における、購入依頼、検収での上長決裁の徹底

(2) 購買実績の一元管理

  • 全社購買情報を一元管理し、購買分析をサポート

(3) 調達業務の標準化・効率化

  • 作業負荷の軽減を狙い、契約に基づく条件をマスタ化

(4) 地球環境への対応

  • ペーパーレス化を推進

「楽々ProcurementII」を選んだ理由

先述を踏まえて、新システムには以下の機能を有していることを条件とした。

(1) 業務プロセスを標準化し、内部牽制が可能であること
(2) カタログ購買機能により、効率的に調達できること
(3) ワークフロー・資料添付機能によるペーパーレス化ができること
(4) 周辺システムとのデータ連携ができること

新システムは、新たなパッケージソフトの導入、既存システムの機能拡張、SAPカスタマイズという3案を比較検討した。各業務部門担当者も参加し、先述の必要機能要件を基に比較検討を行った結果、「楽々ProcurementII」を採用した。

「楽々ProcurementII」採用の決め手となった要素は以下である。

(1) 全体業務

  • ワークフローを持っており業務毎の承認フローの定義が可能
  • 標準で購入依頼、見積依頼、自動発注、検収が可能

(2) 購買業務の簡素化

  • カタログ品(単価契約品)の自動発注機能
  • ダイナミックリンクカタログ機能(現パンチアウトカタログ機能)による外部カタログサイトとのデータ連携

(3) 外部システムとの連携

  • 標準で多様なインタフェース導入経験を持つため、SAP含め周辺システムとのデータ連携が可能

(4) 豊富な導入実績

  • 他企業への導入実績が豊富

(5) カスタマイズ性

  • 簡易購買や定期継続検収(契約検収)といった同社独自購買業務のアドオンカスタマイズが容易

本番稼働への取り組み

当初、2008年7月に全社稼動を予定していた。
要件定義は購買量の多い工場をモデルケースとして進めていたが、他工場へヒアリングをした際に追加要望が挙がり(Fit & Gap)、開発工数の増大、後続スケジュールへ影響を及ぼすため、プロジェクトの見直しが必要になった。そして、2008年7月は一部の工場での試行運用を実施し、同年10月より全工場へ展開する予定を立てた。試行運用期間中に、業務に対しての操作のノウハウなどを積み上げていくことにより、全社展開では大きな混乱はなく運用開始をすることができた。

導入効果とこれから

新システムの最大の課題としていた「コンプライアンス遵守」については、ワークフローを標準装備した「楽々ProcurementII」を導入したことにより上長決裁を徹底し、内部牽制を強化することができた。
また、「調達業務の標準化・効率化」という課題についても、カタログ購買の導入、インターネット取引によるリードタイムの短縮、購買情報の一元化により、業務効率化を図ることができた。

導入後

内部牽制の強化、購買実績の一元化、業務効率化が図れた。

導入後

また、利用していく中で必要となる機能追加の要望にも、「楽々ProcurementII」は柔軟に対応することができたため、同社の業務に合う快適なシステムとなった。
同社独自のカスタマイズとしては、特定の条件のもと、購買部門を経由せずに見積依頼ができる「指定購買機能」、定期的な支払業務は仕入先との契約に基づきマスタ化させておき検収処理を行う「契約検収機能」などがある。
今後は、膨大な購買実績データのアーカイブ化及び、グローバル展開を検討しているという同社。これからも「楽々ProcurementII」の機能を最大限に活用し、業務効率を図っていかれることだろう。

システム部 主席部員 業務システムチームリーダー 鎌苅 久絵 氏
システム部 主席部員 業務システムチームリーダー
鎌苅 久絵 氏

導入当時は、要件の絞り込み、多数の関係者との調整など苦労したことも多かったですが、今では、当社のシステムの中で最も利用者の多いシステムとなりました。今後さらなるバージョンアップに期待しています。

システム部 主席部員 可児 伸介 氏
システム部 主席部員
可児 伸介 氏

購買業務のあるべき姿はわかっていても、日々の業務に追われ改革にメスを入れるにはツールの導入が不可欠。
「楽々ProcurementII」は、購買の実業務プロセスをカバーしており、最適なツールであったと思います。

※本事例中に記載の組織名や肩書き、数値、固有名詞等は取材時点の情報です。

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