株式会社コーエーテクモホールディングス

導入作業を3か月でスピーディーに推進

経理書類の改正電子帳簿保存法に対応
システム開発未経験者が導入作業を3か月でスピーディーに推進

「世界No.1のデジタルエンタテインメントカンパニー」をビジョンに、数々のヒットゲームを世に送り出してきた株式会社コーエーテクモホールディングス(以下、コーエーテクモHD)は、経理書類などを紙の帳票で保存していた従来の体制を刷新し、改正電子帳簿保存法に対応するため、楽々Document Plusを導入した。これにより、同社は経理書類などの起票から保管までをシステム上で完結する体制をわずか3か月で確立。電子帳簿保存法に対応した文書管理を実現したほか、経理書類の処理に関する工数を大幅に削減し、3年で導入費用を回収できる費用対効果を生み出している。

作品ビジュアル「信長の野望」

膨大な紙の帳票の管理が課題に。
経理書類の管理体制の変更を決意

エンタテインメント、アミューズメント、不動産の3つの事業を展開し、「世界No.1のデジタルエンタテインメントカンパニー」をビジョンに掲げるコーエーテクモHD。エンタテインメント事業ではPCや家庭用ゲーム機、スマートフォンなどのプラットフォームを通じて、数多くのヒットゲームを世に送り出してきた。なかでも、シブサワ・コウブランドの、歴史をテーマにした「信長の野望」「三國志」「大航海時代」といった作品群は、多くのファンに愛されるロングセラーになっている。また、近年では「グローバルIPの創造と展開」をグループ経営方針として掲げ、グローバルビジネスの拡大にも注力。海外における新たなファン層の開拓にも取り組んでいる。

さらなる事業の拡大に向け、より強固な組織体制が求められるコーエーテクモHDだが、以前は管理体制に少なくない課題を抱えていた。その一つが経理書類の管理だ。従来、同社は支払通知書やロイヤリティ報告書などの売上証憑を紙の帳票で保管していたが、こうした体制は多くの非効率や手間を生んでいたと、管理本部財務部マネージャーの平泰博氏は振り返る。

「以前は、売上証憑の回覧や保管を紙で行っておりましたが、この運用は事務工数の負担が大きく、軽減したいとの思いを抱えていました。例えば、監査や他部門からの問い合わせがあった際などは、社内倉庫に赴いて膨大な段ボールの山から、必要な書類を探しださなければいけません。これは、とても手間と時間がかかります。さらに、その時期にコロナ禍による在宅勤務がはじまり、場所に縛られる紙での帳票の管理に限界を感じていました」(平氏)。

経理書類に起因する課題は、コロナ禍の在宅勤務によっていっそう顕在化した一方で、2023年12月末には改正電子帳簿保存法(電帳法)の猶予期間終了が控えていた。こうしたなかで、コーエーテクモHDは従来の経理書類の管理体制の変更を決定し、新たなシステムの導入に乗り出すことになった。

サポートサービスを活用し、
導入作業を3か月でスピーディーに推進

新たなシステムを導入するにあたって、コーエーテクモHDは複数の要件を設定した。その一つが利用している基幹システムとの連携性。売上証憑の保存に加え、会計伝票の回覧・承認のシステムとしても利用を予定していたため、PDFや附随する情報の自動取込を行える機能が必要だった。さらに、システムの安定性も重要な要素とした。以前から利用している経費精算システムは、バージョンアップの度に新たな不具合が発生するなどの問題を抱えており、導入実績などを吟味し、安定的に運用できるかも検討材料とした。

選定に際し、「実は、当初は申請のためのツールということで、楽々WorkflowIIで問い合わせをしていたのですが、住友電工情報システムの営業の方から、当社の要件、特に承認後の保管に注力するならば、楽々Document Plusが最適だとアドバイスをいただきました。そこで楽々Document Plusを候補として比較検討を行いました」と平氏は付け加える。

最終的に比較検討したのは4製品。すべてトライアルを実施し、検索性や操作性などの観点で比較したところ、楽々Document Plusが最も高い評価を得て選定された。なかでも、利便性の高い各種機能に評価が集まったと、管理本部財務部の黒沼英樹氏は話す。

「全文検索、OCR機能、ビューワ機能など、他の競合製品にはあまり備わっていない機能が多く搭載されていました。個人的には、さまざまな拡張子に対応するビューワ機能が特に魅力的で、経理業務ではExcelをよく利用するため、ファイルを開かずにビューワで表示できるのは非常に便利でした。電帳法に対応できるのはもちろん、日常の業務も楽にできるとイメージできました」(黒沼氏)。

こうして楽々Document Plusを選定したコーエーテクモHDは、2022年末ごろに平氏や黒沼氏を含む9名のメンバーでプロジェクトチームを組成し、導入をスタート。翌年の4月ごろからは決算作業が始まること から、それまでの運用開始を目指して急ピッチで導入作業を推進していった。

導入作業においては、充実したサポート体制が大きな役割を果たした。プロジェクトチームは、半数以上を財務部のメンバーが占め、システムの開発経験がなかった。しかし、楽々Document Plusの保守サポートサービスでは、専用のサポートサイトで手厚いQ&A サポートが受けられる。そのため、コーエーテクモHDでは特別な支援を受けずに導入作業を推進できた。こうして着実に導入は進んでいき、システムの開発経験のない財務部のメンバーを中心に、当初の予定通り構築を完了し、2023年の4月に本番稼働に至った。

本社を含むグループ5社に展開。
3年で導入費用を回収できる見込み

現在、コーエーテクモHDではグループ会社を含む5社に楽々Document Plusを展開し、活用している。具体的には、支払通知書やロイヤリティ報告書などの売上証憑をシステム上で申請・承認して保管しているほか、以前は紙で回覧していた会計伝票の承認も楽々Document Plusに集約した。これにより、同社は経理書類の起票から保管までをシステム上で完結可能にし、電帳法に対応した体制を確立できた。
さらに、この導入により業務削減などの副次的な効果も生まれている。その状況について、黒沼氏は説明する。

「電帳法に対応できたこと以外にもさまざまな効果がありました。その一つとして大きかったのが、紙の帳票を扱う場面が大幅に減ったことです。当社グループは本社がある横浜市に2拠点のほか、東京や京都にも拠点を有しています。以前は文書を回覧するため、そうした拠点から経理書類を郵送していたのですが、今ではそれらがすべて不要になりました。さらに在宅時でも承認できます。これらにより、少なくとも1~2営業日以上の承認期間の短縮が実現していると思います。また、ファイリングや保管など、従来は財務部が行っていた作業も大幅に削減されています。さらに個人的に大きな手応えを感じたのは、各部門からの問い合わせに対する対応業務です。以前は、問い合わせがあるたびにファイルをめくって該当する書類を探していましたが、現在では各人が楽々Document Plusで検索すればすぐに見つかります。全文検索機能を備えているほか、文書の作成年月日などの期間を区切った検索なども可能で、簡単に該当書類にたどり着けます」(黒沼氏)。

また、ユーザからはデータが大容量の書類も難なくアップロードできる点に評価が集まっている。例えば、取引量の多い企業との電子取引データは膨大な量にのぼる。しかし、それらをシステム上に容易にアップロードでき、全文検索機能で速やかに検索できるため、経理書類の処理に関する工数は大幅に減った。こうした効果は各部門で生まれており、工数削減に伴う費用対効果も表れはじめている。現在、当初のシミュレーションどおり「3年で導入費用を回収」できる見込みで、費用対効果を生み出しているという。

今後は長期利用を見据え、フォルダ構成の最適化を目指す

今後、コーエーテクモHDは楽々Document Plusの長期利用に向けて、さらに運用体制を強化していく方針だ。その展望を平氏は語る。

「経理書類や会計帳簿は保存期間が定められているため、今後は長期利用を見据えた運用体制の構築に取り組んでいきます。特に注力したいのはフォルダの構成です。当社では文書を格納しているフォルダを年度別に分類しているのですが、今後利用期間が長くなるうちにフォルダの構成が複雑になると予想されます。長期利用に適したフォルダを設定できれば、よりシステムを使いやすくなると思うので、今後も運用しながら細かい調整や改善を続けていきたいです」(平氏)。

電帳法への対応を目的に楽々Document Plusを導入し、業務削減やペーパーレス化などの効果も実現したコーエーテクモHD。その効率的かつ効果的な運用方法は、適切な文書管理の体制を模索する多くの企業のよき模範となるに違いない。

管理本部
財務部
マネージャー 平 泰博 氏
管理本部
財務部
黒沼 英樹 氏

株式会社コーエーテクモホールディングス様のホームページ

※本事例中に記載の組織名や肩書き、数値、固有名詞等は取材時点の情報です。

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