サンエイ糖化株式会社

DX推進の地盤づくりに成功

サンエイ糖化株式会社

QuickSolutionにより「探す時間」を大幅削減
社員の約7割が全文検索を有効活用し、DX推進の地盤づくりに成功

国内において結晶ぶどう糖のトップシェアを誇る、でん粉・糖化メーカー「サンエイ糖化株式会社」(以下、サンエイ糖化)は、ファイルサーバ内に不規則に格納され利用しにくい状態にあったファイル群の有効活用を目指して、QuickSolutionを全社導入。約400万件のファイルが高速なレスポンスで全文検索できるようになり、約7割の社員が日常的に利用するようになった。「探す時間」の削減とナレッジの活用による全社的な業務効率化を実現した。

ファイルサーバ内に不規則にファイルが乱立
必要な資料を「探す時間」が、業務効率低下の要因に

1958年の創業以来、とうもろこしを原材料としたぶどう糖を研究・製造・販売し、結晶ぶどう糖の国内シェアでは約6割を占めるなど、でん粉・糖化業界で大きな存在感を示すサンエイ糖化。同社は2019年に、デジタルをさらに活用し、自社の競争力強化を図るため、新部署「DX推進室」を設立。EAI(企業内アプリ統合)やAI OCRの導入、セルフBIツールの導入など、様々なDX施策を推進している。その取り組みの一環として、全文検索システムの導入を検討するようになった。

全文検索システムを検討し始めた理由について、経営管理本部DX推進室の室長を務める江尻和彦氏は次のように説明する。

「当社では、作成したファイルを社員それぞれがファイルサーバに格納して保管しています。しかし、運用ルールは定めているものの、それぞれの社員が使いやすい形で個別にファイルを保存するため、ファイルサーバ内に複数の同一目的のファイルが存在し、格納した本人以外はファイルを探しにくい状況にありました。自社内に蓄積した情報を社員間で有効活用できない状況でした」(江尻氏)。

サンエイ糖化では、全部門的に過去の文書や資料を参照する機会が多い。例えば、品質保証部門であれば、契約内容や製品品質などが記載された品質規格書を業務のなかで頻繁に参照し、管理部門であれば、社内規定や就業規則などを日常的に参照する。しかし、同社では配置転換も多く、新たに配属となった社員は、ファイルの格納場所が分からないため、ファイルサーバ内をくまなく探さなければいけなかった。

江尻氏は「前に所属していた部署から『あの資料、どこに格納されていますか?』と、よく問い合わせされていました」と振り返る。こうした「ファイルを探す時間」は、同社の業務効率を全社的に引き下げる要因になっており、早急な解消が求められていた。

2つの製品をトライアル利用し、使いやすさを比較
検索速度・精度が優れていたQuickSolutionを選定

そうしたなか、江尻氏は、展示会で見つけたQuickSolutionに『探す時間』の削減の可能性を感じ、社内への全文検索システムの導入を提案。DX推進室が主導し、複数製品の比較検討を実施した。比較検討を行ったのは、QuickSolution、某商用システム、無料のオープンソースソフトウェアの3製品。この比較検討の過程を、経営管理本部DX推進室の下村友規氏は振り返る。

「最初に外れたのは、無料のオープンソースソフトウェアでした。コスト面では魅力的だったのですが、サムネイル非対応で、維持管理の手間もかかり、求めていた要件を備えていませんでした。そして、残りの2製品を、導入後に最も利用頻度が高くなりそうな品質保証部門でトライアル利用し、使いやすさを比較。その結果、検索の速度や精度の面でQuickSolutionが優れているという結論になりました。その後、さらに部分的な検索対象でのQuickSolutionの全社トライアルを行い、社員からの評価が高いことを確認して、導入を決めました」(下村氏)。

3製品での比較検討の結果

こうして、サンエイ糖化はQuickSolutionを選定。2021年初頭から導入を開始 する。導入は比較的スムーズに進行したが、QuickSolutionを構築するサーバ環 境については、慎重に議論が進められた。当時は、ファイルサーバをデータセンターに移行したばかりの時期だったため、QuickSolutionをどのような環境で運用すれば効率的かが明確ではなかった。そこで、DX推進室は、下村氏を中心に、複数の環境で検証を実施。その結果、ファイルサーバの格納先と同一のデータセンター上でQuickSolutionを構築したほうが、インデックス更新速度が高まることが判明。より素早い検索データのアップデートが可能なことからQuickSolutionをデータセンターで構築することを決めた。

2021年3月、サンエイ糖化はQuickSolutionを全社に向けてリリースする。これにより、同社がこれまで蓄積してきた、約1.8TB、約400万件のファイルが高速なレスポンスで全文検索可能となった。

7割の社員が「役に立っている」と高評価
QuickSolutionを活用したナレッジマネジメントも実現

サンエイ糖化では、現在、社内のほぼすべての部署で全文検索が定着し、全社的な業務効率化が実現している。事実、DX推進室が実施した社員アンケートでは、全体の約7割がQuickSolutionを「役に立っている」と評価。また、QuickSolutionの導入により、サンエイ糖化では蓄積したデータを社員間で活用するナレッジマネジメントが実現していると下村氏は語る。

「例えば、製造部門の業務では、作業のマニュアルを用いるのですが、以前は、それらがどこに格納されているのかがわからず、担当者が変わるたびに、改めてマニュアルを作り直すことが多くありました。それは無駄な業務でもありますし、何より、その仕事に関するノウハウが受け継がれていないことを意味します。しかし、現在では、過去のファイルが瞬時に検索可能なため、前任者の持っていたノウハウやナレッジを活用することができます」(下村氏)。

社員アンケートでは、全体の約7割がQuickSolutionを「役に立っている」と評価

さらに、下村氏はQuickSolutionを活用した業務改善事例も生まれていると話す。以前、営業部門では、注文表と発注内容の整合性を確認する際に、紙のチェックシートを用いていたが、ダブルチェックする際はこれを二人の担当者が共用していた。しかし、コロナ禍により在宅勤務が導入されると、同一のチェックシートに二人の担当者が記入する運用は継続困難となる。そこで、営業部門では、ファイルサーバ上で電子化したチェックシートを保管し、QuickSolutionで検索して共有する形で、ダブルチェックの体制を維持。これは結果として、業務のペーパーレス化に繋がり、サンエイ糖化における業務改善事例の一つになった。

QuickSolutionの導入は「スタート地点」
AIなどとの連携を通じた、DX推進を目指す

江尻氏が、QuickSolutionの導入を「当社におけるテキスト活用のスタート地点」と述べるように、同社ではQuickSolutionを活用したさらなるDX施策を検討している。

その一例が、QuickSolutionと言語系AIの連携だ。江尻氏は「QuickSolutionのテキストマイニングの技術を言語系AIと組み合わせれば、ファイルサーバ内のテキストデータを精緻に分析できるため、テキストマイニングなどの施策も実現可能ではないかと考えています」と話す。さらに、QuickSolutionのチャットボット機能を活用した社内申請業務も構想しており、業務の様々な領域にQuickSolutionを有効活用していく予定だ。

最後に、江尻氏に、現在、QuickSolutionの導入を検討している企業へのメッセージを聞いた。江尻氏は「QuickSolutionは『当たり前の環境』を用意してくれるシステムだと思います」として、次のように続ける。

「例えば、かつてはインターネットも人の手で編集されたリンク集から情報を探していました。しかし、現在では検索エンジンの検索窓にキーワードを入れるだけで、目当ての情報にたどり着けます。インターネットでは、そのような状況であるのに、会社のファイルサーバは、いまだに細かい運用ルールを決めて、人の目と手でファイルを整理するのが一般的。この状況には、少し違和感があります。やはり、インターネットと同様に、全文検索でファイルを探すべきではないでしょうか。その点、QuickSolutionを導入すれば、自社のファイル検索の環境をインターネットと同じにすることができます。そうした『当たり前の環境』を手に入れるために、QuickSolutionはとても有用です」(江尻氏)。

かつて、ファイルの検索がままならず、非効率の壁の前で立ち尽くしていたサンエイ糖化。QuickSolutionは、そうした状況にあった同社を、正しい方向に導く羅針盤の役割を果たしている。

経営管理本部
DX推進室
室長 江尻 和彦氏
経営管理本部
DX推進室
下村 友規氏
※本事例中に記載の組織名や肩書き、数値、固有名詞等は取材時点の情報です。

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