アイシン・インフォテックス株式会社

アイシン・インフォテックス株式会社

グループ会社向けシステム開発

グループ会社向けシステム開発に「楽々Framework」を導入
開発生産性の向上、開発コストの低減、品質の向上を実現

世界有数の部品メーカーであるアイシングループのIT分野を担うアイシン・インフォテックス株式会社では、システム開発の生産性向上を目指して、住友電工情報システムのWebアプリケーション開発基盤「楽々Framework」を導入。開発生産性の向上やシステム開発費用の低減、標準パターン活用による品質の向上を実現した。さらに、姉妹製品である基幹系汎用データベース検索ツール「楽々ViewII」、基幹系ワークフローシステム「楽々WorkflowII」を導入することでデータの有効活用、紙申請の電子化推進やさらなるコストの低減も実現している。

自動車開発をITによって変革する
アイシン・インフォテックス
グループ会社向けシステム開発に楽々シリーズを活用

アイシン・インフォテックス株式会社(以下、アイシン・インフォテックス)は、グローバルに展開するアイシングループ各社をITの力で支える「IT機能専門会社」だ。同社の親会社であるアイシン精機はトヨタグループの一員。アイシングループ全体で国内84社、海外134社を擁し、従業員約11万4000人、資本金450億、売上高は約4兆円にのぼる。「品質至上」を行動憲章に掲げ、パワートレイン領域をはじめ走行安全領域、車体領域、情報電子に至るまで、自動車を構成するほとんどの領域をカバーする、幅広い製品生産部門を有している。

「世界有数の自動車部品メーカーであるアイシングループの自動車開発をITによって変革するユーザー系IT会社です。世界中のアイシングループ各社のIT分野を担う体制を構築し、真のIT専門会社として信頼される会社を目指しています」と話すのは、アイシン・インフォテックス株式会社 システムソリューション部の上田 貴之氏だ。

アイシン・インフォテックスでは2008年から、グループ会社向けシステム開発の一部において、住友電工情報システムのWebアプリケーション開発基盤「楽々Framework」を活用している。2008年度、2009年度にはグループ会社A社のシステム再構築プロジェクト、2010年度から2012年度にかけてはグループ会社B社の自社システム構築プロジェクト、さらに2013年度から17年度にかけては当該システムの改修、改善を楽々Frameworkで行っている。2014年度から15年度にかけてはB社の会計システム構築プロジェクト、2017年度以降はB社で構築した基幹システムを他のグループ会社へ横展開している。

生産性向上を目指し「楽々Framework」を採用
画面開発で大きな効果

アイシン・インフォテックスが2008年に「楽々FrameworkII」を採用したのは、グループ全体のシステム資産の共有化、業務品質の向上、IT投資効率の向上といった同社の目的を達成するためだ。上田氏は、「楽々FrameworkIIは、業務にそのまま使用できる部品を多数持ち、それらを組み合わせることで高速な開発、保守性の高いWebアプリケーションシステムを実現できます。開発の生産性向上を目指して採用しました」と当時を振り返る。

2010年度から12年度に実施したB社の自社システム構築は、企画構想からローンチまで約3年、ピーク時には120人体制での開発という大型案件になった。販売や調達などの業務プロセスを洗い出し、122のプロセスを整備し、楽々FrameworkIIを活用して自社システムを構築した。

2016年度にはさらなる開発生産性向上を図るために「楽々Framework3」を導入。上田氏は、「楽々FrameworkIIでは画面遷移が標準パターンで作成できないケースや、画面作成に工数を要する部分がありましたので、そうした課題をすべて解決できる楽々Framework3を導入しました。これによりシステム開発費用の低減、標準パターン活用による品質向上を実現できています」と語る。現在は楽々FrameworkIIと楽々Framework3を併用しており、新規で開発するシステムについては楽々Framework3で開発を行っている。

自社システム構築プロジェクト例

楽々Frameworkを導入した効果について上田氏はまず開発生産性の向上を挙げる。「楽々Frameworkのパターンどおりに開発した場合、通常のJava開発との生産性の比率は、画面開発で約10対4、バッチ開発で約10対8くらいの違いがあります。楽々Frameworkのほうが生産性はかなり高いです」と上田氏。とくに、画面開発について大きな効果が出ていることを高く評価している。

さらに、ユーザーのシステムに関する理解度が向上して楽々Frameworkの操作に順応したことにより、B社では約1,800の画面を楽々Frameworkで開発。今ではユーザー側も重要度、優先度によって極力楽々Framework3の標準パターンで画面を構築、つまりシステム開発の標準化も進んでいるという。

加えて、楽々Frameworkの技術者育成についても、最終的に20名まで技術者を育成することができていると話す。「住友電工情報システムから講師を招いて集合研修を開いてもらうなど、手厚いサポートのおかげで、今では社内メンバーを講師にして新人教育ができるまでになっています」と上田氏は住友電工情報システムの手厚い支援を評価している。

実際に社内で楽々Frameworkを活用して開発を行っている、アイシン・インフォテックス株式会社システムソリューション部の上野竜治氏は、楽々Frameworkの良い点について次のように話す。

「画面開発は基本的にGUIで行えますので、操作さえ慣れれば比較的誰でも容易に画面開発ができます。業務ロジックについてはJavaを使っての開発ですが、Javaの標準的な開発環境であるEclipseで開発ができるため、Javaの経験がある方なら時間をかけず開発できます」と開発の容易さを評価した。さらに、JavaScriptを直接書かなくても本来やりたかった動きを実現できる点や、JavaScript未経験者でも一から勉強せずにコードを書くことができる点も開発者として効果を感じていると話した。

楽々FWIIで苦労した点

さらに「楽々ViewII」「楽々WorkflowII」を導入
データの有効活用、紙申請の電子化推進や
さらなる開発コストの低減を実現

アイシン・インフォテックスでは2014年度に、基幹系汎用データベース検索ツールの「楽々ViewII」、および、基幹系ワークフローシステムの「楽々WorkflowII」を導入した。

「業務拡大に迅速に対応するため、蓄積しているデータを有効活用する仕組みが必要となりました。従来は活用したいデータを参照する場合に、その都度画面を作成しており、無駄なコストが発生していました。そうした課題の解決および今後の業務拡大を見据え、楽々ViewIIを導入しました」と上田氏。

楽々ViewIIの導入により、基幹システムの情報を任意のタイミングや条件で抽出し、分析や資料作成などに活用できるとともに、基幹システムの情報をデータベースから容易に検索することが可能となり、蓄積されたデータの有効活用、コスト低減を実現している。「ユーザーが自ら、しかも容易にデータを検索できるようになったことが大きなポイントです」と上田氏は強調する。近年は、楽々ViewIIで抽出したデータをRPA(Robotic Process Automation)で活用する取り組みもはじまっているという。

楽々WorkflowIIの導入は、ワークフローシステムの刷新、申請の電子化と部門システムの集約を目的に実施した。当時すでに部門によっては独自のワークフローシステムを導入してランニングコストが無駄に発生しているケースもあった

「楽々WorkflowIIの導入により、紙申請の電子化によるユーザーの利便性向上、システムの集約によるコスト低減を図ることができました。楽々WorkflowII単体で申請画面を作ることもできますし、楽々Framework3で作成したシステムから、楽々WorkflowIIを連携して呼び出すことも可能です」(上田氏)。楽々Framework3と楽々WorkflowIIを組み合わせて利用することで、承認業務の実装を楽々WorkflowIIに補わせることが可能となり、開発コストを大幅にカットすることができていると高く評価している。

生産性の向上に大きな効果を実感
他グループ会社への横展開を加速

2008年から10年以上にわたり楽々Frameworkを活用し続けているアイシン・インフォテックス。上田氏は楽々Frameworkを活用して良かった点として、品質とプログラミングレスによる生産性の向上を挙げる。「楽々Frameworkにおけるデータベース設計技法の一つである“T字形ER手法”に基づいて開発を行うため、データベースの項目と画面の入力項目を同じものとして考えることができます。ソースのコーディングが最小限で済み、素早く画面を作成することができ、生産性が大幅に向上しています」と上田氏はいう。

加えて、画面の作成・修正が容易な点、ログの自動取得機能、品質の高い開発基盤などについても上田氏は高く評価している。「手を加えながら長期で楽々Frameworkを活用してきました。楽々Frameworkは、標準に沿ってシステムを構築すると、一から作るより容易に開発が可能ですので、とくに工期が短い開発の場合は、楽々Frameworkの良さが生かせます。また、アジャイル開発にも非常に向いていると感じています。総括としては、楽々Frameworkは生産性の向上に関して非常に効果が出せる製品です」と上田氏は評価する。

今後の展望について「今後は楽々FrameworkIIから楽々Framework3を主体とした開発へシフトしていく予定です。その際には、現在活用できていないテストケースや仕様書作成支援ツール、付箋機能などの活用にも取り組んでいきます。他言語やスマートフォンへの対応もぜひ活用したいと思っています。さらに、グループとしての命題であるIT投資の効率化実現に向け、他のグループ会社にも楽々Frameworkで作成した基幹システムの横展開を加速していきたいと考えています」と上田氏は力強く語った。

アイシン・インフォテックスのご担当者様

上田氏
アイシン・インフォテックス株式会社
システムソリューション部
上田 貴之 氏
上野氏
アイシン・インフォテックス株式会社
システムソリューション部
上野 竜治 氏

アイシン・インフォテックス株式会社は、2023年4月に株式会社アイシン様に吸収合併されました。本記事の社名、肩書、内容は2019年6月時点のものです。

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