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仮想ユーザーOption

仮想ユーザー は、申請時に仮の担当者を割り当てる機能です。
仮想ユーザーを使用することで、承認者に申請者の上長(代表グループ)を割り当てる、項目の入力内容によって承認者を切り替える、などができます。

申請者の上長が承認する経路を作る際に、総務課の承認者は総務課長(総務課の代表グループ)、経理課の承認者は経理課長(経理課の代表グループ)とマスター経路を作成すると、課の数だけマスター経路が必要になります。
承認者に仮想ユーザー @Boss(申請者が所属するグループの代表グループ)を割り当てると、申請者に対する上長(申請者が所属するグループの代表グループ)に置き換わります。総務課員が申請した場合は総務課長が、経理課員が申請した場合は経理課長が承認者になります。
仮想ユーザーを使用すると、複数のマスター経路を一つにまとめることができ、効率的に経路を作成できます。

仮想ユーザー

仮想ユーザーの種類

仮想ユーザーには、「@○○○」という形式の ID が付いています。
アクティビティの担当者に仮想ユーザーを割り当てる際は ID を記述します。

仮想ユーザーID 仮想ユーザー名 説明
@Author 申請者 申請者本人に置き換わります。
@GroupOfAuthor 申請グループ 申請者が所属するグループに置き換わります。申請者が代表グループに所属する場合は、代表グループに置き換わります。
@Boss 上長 申請者の所属するグループの代表グループに置き換わります。
@Boss2 上長2 上長 @Boss と同じです。
ただし、申請者が代表グループに所属する場合は、1 つ上位の代表グループに置き換わります。2階層まで遡り、2階層上の代表グループも申請者であれば、申請者に置き換わります。
@BossNotSelf 上長(申請者以外) 上長 @Boss と同じです。
ただし、申請者が代表グループに所属する場合は、1 つ上位の代表グループに置換されます。最上層まで遡り、最上層の代表グループも申請者であれば、「該当ユーザーなし」となります。
@MyBoss 個人上長指定 ユーザーが設定した個人上長に置き換わります。
@Dummy 担当者未設定 担当者は未定だが、アクティビティの実行が必須であることを示す仮想ユーザーです。
この仮想ユーザーを担当者に指定すると、担当者が決まっていない状態でワークフローを開始できます。
アクティビティが承認待ち(アクティブ)になる前に、実際の担当者を指定する必要があります。
@Skip スキップ 担当者は未定だが、アクティビティの実行が必須でないことを示す仮想ユーザーです。
この仮想ユーザーを担当者に指定すると、担当者が決まっていない状態でワークフローを開始できます。
アクティビティが承認待ち(アクティブ)になった時点で実際の担当者が指定されていないと、アクティビティを実行せず、次のアクティビティに進みます。

自己決裁の禁止(@Boss ・ @Boss2 ・ @BossNotSelf の違い)

申請者と承認者が同じことを 自己決裁 と言います。自己決裁は不正の温床となるため、自己決裁できる経路は避けるべきです。
自己決裁の可能性がある場合は、担当者に @Boss ではなく、@Boss2 もしくは @BossNotSelf を割り当てることをご検討ください。

承認者の上長を決裁者にする(仮想ユーザー判定元アクティビティタイプコード)

アクティビティの担当者に @Boss など上長を示す仮想ユーザーを割り当てると、申請者の上長が担当者になります。
仮想ユーザー判定元アクティビティタイプコード を使用すると、承認者の上長を決裁者にするなど、アクティビティの担当者から見た上長を割り当てることができます。

仮想ユーザー判定元アクティビティタイプコード は、担当者に @Boss@Boss2@BossNotSelf を割り当てたアクティビティに設定します。
仮想ユーザー判定元アクティビティタイプコード に設定したアクティビティを 基準アクティビティ と言います。仮想ユーザーは、基準アクティビティの担当者の上長に置き換わります。
基準アクティビティには、承認決裁回覧 アクティビティを指定できます。

仮想ユーザー判定元アクティビティタイプコード を設定するには、アクティビティをコピーして、設定を変更します。
コピーしたアクティビティを経路に配置します。

設定方法

上図の経路を例に説明します。
決裁 アクティビティに、仮想ユーザー判定元アクティビティタイプコード を設定します。基準アクティビティは、承認 アクティビティです。

  1. アクティビティタイプ一覧画面で、決裁 をクリックします。

    決裁 アクティビティに 仮想ユーザー判定元アクティビティタイプコード を設定するので、決裁 アクティビティをコピーします。
    コピーする前に、基準アクティビティとなる承認 アクティビティのアクティビティタイプコードを確認しておきましょう。アクティビティタイプコード:INSPECTION

    決裁 をクリックすると、決裁 アクティビティの設定画面が表示されます。

  2. コピーをクリックします。

    アクティビティの設定を変更するには、標準アクティビティをコピーします。もしくは、作成済のアクティビティをコピーします。

  3. コピーしたアクティビティに 仮想ユーザー判定元アクティビティタイプコード を設定します。

    決裁アクティビティ
    使用可否 アクティビティの使用可否を設定します。「可」「マスター経路のみ可」にしないと、アクティビティを経路に使えません。
    アクティビティ名称 アクティビティに名前を付けます。分かりやすい名前を付けることをお勧めします。
    例 決裁(承認者の上長)
    アクティビティタイプコード アクティビティを識別するためのコードです。
    同じコードは付けられません。
    仮想ユーザー判定元アクティビティタイプコード 基準アクティビティのアクティビティタイプコードです。
    例では、承認アクティビティの「INSPECTION」を入力します。
  4. 登録ボタンをクリックします。

    作成したアクティビティがアクティビティタイプ一覧に表示されます。

  5. 仮想ユーザー判定元アクティビティタイプコードを設定したアクティビティを経路に配置します。

    経路の作成方法は、マスター経路の作成をご参照ください。

営業一課の営業四郎が承認すると決裁者は営業一課長に、営業二課の営業五郎が承認すると決裁者は営業二課長になります。

実行例(営業一課)
実行例(営業二課)

注意点

  1. 基準アクティビティは、@Boss@Boss2@BossNotSelf に対して有効です。
    その他の仮想ユーザーが担当者であるアクティビティに 仮想ユーザー判定元アクティビティタイプコード を設定しても、基準アクティビティは適用されません。
  2. 基準アクティビティに指定できるアクティビティは、承認決裁回覧 アクティビティおよび 承認決裁回覧 をコピーして作成したアクティビティです。
  3. 基準アクティビティは、仮想ユーザー判定元アクティビティタイプコードを設定するアクティビティより前のアクティビティである必要があります。
  4. 経路に基準アクティビティが複数存在する場合は、最後に実行された基準アクティビティを基準とします。
  5. 基準アクティビティの担当者が不在で通過すると、担当者を決定できないため、エラーになります。
  6. 基準アクティビティの担当者に @Skip を指定すると、担当者を決定できないため、エラーになります。
  7. 基準アクティビティの担当グループには、組織グループを設定します。業務グループを設定すると、エラーになります。